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candylogue

November 2007January 2008

December 2007

振り返るつもりで翻る

大晦日なので今年を振り返ってみる。といってもあまりいろいろと考えたくないので、さくっと思い返す。今年は、たくさんの物事を成し、多くを得て、幾つかを失った一年だった。よかったのか悪かったのかはわからない。ひとつ思うのは、何とかしようと思えば、たいていのことは何とかなるもので、物事は思っている方向にしか流れないものだということ。但し、大局的に見れば、という注釈が付くだけ。

ということで、音楽と小説と芝居に明け暮れた今年の5本をそれぞれ書き出して、それで終わり。また来年。

まず、音楽篇。

ivy; / Q;indivi
文句のつけられないくらいクオリティが高い。高すぎて鼻に付くくらい高いので、もうおなかいっぱい。新しくなくても、面白くなくてもいいのだ。これはとてもよい音楽だから。

My Charm #11 / V.A.
テキスト+音楽の小冊子「My Charm」に収録。狙いが明確過ぎて嫌いな人は嫌いだろう。でも嫌いな人はたいてい同族嫌悪なのではないかねえ。ねえねえ。ヘーゼルナッツチョコレートの "Jenny's Discothequa" が出色。

Good Girls Don't! Neo / V.A.
女の子ポップの編集盤。こちらも嫌いな人は嫌いでしょう。というような予防線を張りたくなるくらいの偏り方が素敵。これは別に聴かなくてもいいです。こっちにもへなちょこの書き下ろしが入ってますが、壊れ加減がステキ。とくにへなちょこ押しというわけではありません。

Subsistence / Substance
5枚の中ではいちばんフツーでとくに書くことが思いつかない。でも言葉にすることはその価値とは無関係で、単に伝わるかどうかが問題なだけ。このレコードはよいレコードなので聴くとよいです。

01 > 01 (01 Less Than 01) / d.v.d
まずは聴いて観てみればよいと思う。いいなって思わなかったらごめんなさい。そういうこともあります。いいなって思ったら、よかったですね。これからしばらく楽しめます。

ついでに書くと、トクマルシューゴの「EXIT」とか、100sの「ALL!!!!!!」とか、クラムボンの「Musical」とか、電気グルーヴの「少年ヤング」とかもよかったなあと思っております、はい。少年ヤングは単体だとかなり強力。Movie Mix のラスト部分のキラキラした感じとかすごい。そして割合とミーハーなセレクトですね。

続いて、小説篇。

新釈 走れメロス 他四篇 / 森見登美彦
本当は「夜は短し歩けよ乙女」を挙げたかったのだけど、今年刊行された本に限定することにしたので、泣く泣く外す。セルフ縛り。一行目から最終行まで完璧な小説なんてそうそうないし、きっと来年もこれ以上の本には巡り会わないのではないかなあ、なんて思うと悲しくなってしまうじゃないか。ならないけど。全然全く関係ない情報として、装画の中村佑介氏がやっているネットラジオはとても面白いです。そしてここまで書いたのはすべて「夜は短し」の方だった。セルフ破り。「新釈」の方は普通に面白いから読むといいと思います。

有頂天家族 / 森見登美彦
同じ作家を2冊挙げるのはルール違反ではないかと審議 (セルフ) が入りましたが、無事事なきを得ました。この本のことは何度も書いているので、もう書くことはないです。狸の話です。家族愛です。メロドラマです。とても面白い本です。大切な人に買ってあげたいくらい面白い本です。でも「夜は短し」の方が上。

鹿男あをによし / 万城目学
こちらも「鴨川ホルモー」の方を挙げたかったのだけど、まあいいです。こちらも面白い。鹿の話です。タイトル読めばわかります。来年にはドラマ化もされるよ。

凶鳥の如き忌むもの / 三津田信三
ミステリはこれだけ。ミステリは読んだそばから内容を忘れてしまう私ですが、これは仕掛けが秀逸でめずらしく覚えています。実現可能性とかはどうでもよくて、そこに持っていくまでの支度と展開の鮮やかさが大切だと思っているので、その意味でよい作品だと思います。

クレィドゥ・ザ・スカイ / 森博嗣
スカイ・クロラシリーズ最終巻。不思議な作品で、最近はあまり人には薦めようとは思わないのだけど、思考の切れ味と映像の美しさ、そして潔さがすべてだと思います。来夏に映画化

全体として、エンターテイメント度の高い本が多くなったけど、小説なんて総じてエンタメ本なので問題ありません。本を読んで笑ったり、泣いたり、悩んだりするのはとても楽しいことだと思う。あと「作品」としてきちんと作られているかがポイント。

最後に、芝居篇。

わが闇 / ナイロン100℃
今年のベスト。次はとんでもなくくだらない芝居をして欲しい。次回公演は9月。

最愛 / 劇団宝船
小劇場系演劇として洗練され完成された作品だと観ながら思っていた。終わらなければいいのにと思った。そして、狭い舞台はこう使うのだという小劇場の神髄を見た。褒め過ぎなくらい大好きな劇団。次回公演は8月。

ゆらめき / ペンギンプルペイルパイルズ
複雑系低温会話劇。こういう芝居を沢山観たいと思う。次回公演は7月に三軒茶屋にて。

人間フィルハーモニー / マンションマンション
もう終わったので書くけれど、舞台に雨を降らし、水槽を仕込んで役者を泳がす、舞台美術先行の発想に拍手。そして、その発想を無理矢理ねじ込んだ脚本に拍手。この感覚は此処独特のもの。次回公演は未定。まあ気長に待っています。あと、どうでもいいけどこれのいい加減さにぐっと来る。

レミゼラブ・ル / 演劇キックプロデュース
気宇壮大で妄想爆発なオペレッタ。キーワードは歌と踊りとナンセンス。観た当初は期待が大きすぎて微妙な感じもしていたのだけど、時間が経つにつれてすごい作品だったなあと思う。再演なんてないだろうし、ぜひ DVD 化して欲しい。

芝居だけは再演でもしない限りは、もう観ることができないので、次回の公演予定を書いてみました。とはいえ次回もよいとは限らないし、同じような作品が繰り返されるのは本望ではないので、そこは難しいところ。そしてその難しいところが面白いところ。来年も面白いこと探しをしたいと思います。

「面白きことは良きことなり!」。

それではよいお年を。

日常のなかの非日常

あまり年末っぽくないというか、いつも通り暮らしていますが、きっと年明けもいつも通りではないかと思います。それはそうしていたいからですね。それでも明日は実家に帰るし、家族で初詣に行くのでしょう。つまり僕にとっての年末年始とはそういうものです。

* * *

この間、DVDで「サマータイムマシン・ブルース 2005」を観た。映画版と違ってチープでよい。場面転換できない制限の中でよく考えられているよなあと、逆に映画は場面転換できるからこそ省略できない困難さがあるよなあ、と感心。制約の中でどこまでできるのか、あるいは何を切り捨てるのか、というところに個性があり、面白さがある。

ヨーロッパ企画「サマータイムマシン・ブルース 2005」
作・演出:上田誠
出演:石田剛太、酒井善史、清水智子、角田貴志、諏訪雅、土佐和成、中山晴樹、永野宗典、西村直子、本多力

大崎善生の「パイロットフィッシュ」を読了。淡々として捉えどころのない揺らぎの描写が相変わらず。こういう温度低めの文章は読むと消耗する。消耗するということはそれだけ摩擦があり、接触があるということ。続けて読むと疲れるけれど、他のものも機会があれば読んでみたい。ところで大崎さんの小説はセックス描写が必ず入るものなのだろうか。

果汁 20% オレンジ

ふたつ隣の町まで歩いて青年団の「火宅か修羅か」を観劇。少し草臥れた風の旅館のロビーを舞台とした一幕もの。本多劇場から一転して小さな小屋での静かな時間の流れに浸る90分。廊下を歩く足音、湯飲みから立ち上がる湯気、無音。今年最後の観劇に相応しい綺麗で慎ましい芝居だった。めずらしく年を跨いで14日まで、駒場にて。

青年団「火宅か修羅か」 (アゴラ劇場)
作・演出:平田オリザ
出演:山村崇子、志賀廣太郎、兵藤公美、島田曜蔵、高橋縁、能島瑞穂、しんそげ、古屋隆太、鈴木智香子、古舘寛治、井上三奈子、大竹直、山本雅幸、荻野友里、堀夏子、村田牧子

豊かな闇

「わが闇」再度観劇。二回目であり、決して安くはないしでどうしようかと思ったけれど、観て良かった。むしろ二度観たことで良さがじわりと理解できた。もう少し時間を置いてみないと確実ではないが、今年いちばんだったと思う。人が丹精を凝らして作ったものは、観るにしても、使うにしても実に気持ちがよい。それがよくわかる作品。そして、どんなものであっても、ものを作る環境に身を置いていたいと改めて思ったりした。

今日は階段席 (座布団) まで満席。カーテンコールはダブルだったけど、個人的にはトリプル。ケラ氏も登場。東京公演はいよいよ30日まで。絶対はないが、観て損はない。

ナイロン100℃「わが闇」 (本多劇場)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ、みのすけ、峯村リエ、三宅弘城、大倉孝二、松永玲子、長田奈麻、廣川三憲、喜安浩平、吉増裕士、皆戸麻衣/岡田義徳、坂井真紀、長谷川朝晴

年末 加速 でもゆっくりと

25日を過ぎるとさすがに年末という感じで、電車も心なしか空いてきますな。これから年が明けるまでが楽しい。明けちゃったら、まあそれはそれで。

マンションマンション「人間フィルハーモニー」の評判が良くてそれはそれでたじろぐ。褒めていたのは、宝船の新井さんとか、阿佐スパの中山さんとか、ブルースカイさんとか、ラーメンズの小林さんとか。ほう。今日までやってます。DVDとかにはまずならないので、下北沢へゴー。

今年もお世話になりました。ありがとうございます。ちょっと早いですが、書き忘れる前に書いておきます。

煙突のない国

日本で煙突というと銭湯か工場だ。あれだけ高いと潜るのも命懸けな上に降りたところは大抵は火事場である。溶鉱炉とか。クリスマスは川崎とか鹿島がいいんじゃないだろうか。サッカーの話ではなくて。

メリークリスマス。この国の節操のなさは結構好きです。

[photo] スイカペンギン

冬のシベリア少女鉄道

まるで日課のように毎日14時に芝居を観ている気がするけど、気にせず観劇。シベ少初見。フリの長さが素敵。でも意外と頭を使ってしまったので、次回はもう少し柔軟に適当に受け止められるようにしたいと思う。今年は観たいと思っていた劇団をたくさん観られたので満足。来年は程々にしておこう、なんて思いながら、年内にまだあと2本観るんですけどね。

シベリア少女鉄道「俺たちに他意はない」 (赤坂レッドシアター)
作・演出:土屋亮一
出演:前畑陽平、篠塚茜、加藤雅人、吉原朱美、横溝茂雄、豊田浩文、菊池敦美

[photo] 枯れ木
フサフサした木々もいいけどカサカサした木々もいい。

新宿の空

紀伊國屋ホールにて劇団、本谷有希子「偏路」のマチネを観劇。今回は今までの悪意を濃縮した話ではなく、善意を濃縮して混濁させるという話。ということで、実際その通りだったのだけど、何となく落ち着かないというか上滑りしている感が観ている間中つきまとって、今ひとつ乗り切れずに終わった。会話主体としては散漫、動き主体としては中途半端、という印象。うーん、なんだろう、詰まらないとかでは無いのだけど。面白かったのだけど。単に好みの問題だろうか。個人的には去年の「密室彼女」と「遭難、」の方が相性がよかったのは事実。それと、いちばん違和感を感じたのは、カーテンコールがトリプルだったこと。トリプルになるということは、大勢としては満足だったということだろう。つまり大衆化されたことに対する違和感なのかも知れないと思った。だとすると難儀な嗜好だな。戯曲収録のパンフレットは豪華。あと、紀伊國屋ホールの椅子はもうちょっと何とかして欲しい。

帰りにサザンライツを通ったのだけど、今年は緑系がメインのせいかあまり美しくなかった。そして、クリスピー・クリーム・ドーナツってまだ並んでいるんだなーと思った。まだ、食べたことはありません。

劇団、本谷有希子「偏路」 (紀伊國屋ホール)
作・演出:本谷有希子
出演:近藤芳正、馬渕英俚可、池谷のぶえ、加藤啓、江口のりこ、吉本菜穂子

[photo] 新宿の東の空
東の空。
[photo] 新宿の西の空
西の空。

舞台美術至上主義

舞台美術先行演劇を掲げるマンションマンション「人間フィルハーモニー」を観る。実はすこぶる楽しみにしていた。ナイロンや本谷有希子よりも楽しみだったと云って過言ではない。はじめやや低調でどうでしょうねこれは、と思っていたらやってくれた。これについては詳しく書けない。水玉の演出が上手い。こういうこだわりはものすごく好きなので、きっと次回公演も観ると思う。あと、指定席でよかった。多い日も安心。

マンションマンション「人間フィルハーモニー」 (駅前劇場)
作・演出:福原充則
出演:嶋村太一、高木珠里、チョウソンハ、富岡晃一郎、根上彩、三浦竜一、菊地明香、小森理、横畠愛希子

年末における音楽メモ

YUKI という人の生命力はすごい。惚れ惚れする。それでもってかわいいというのは何たる狼藉か。こんな出鱈目な文章はどうでもよいので毎日 30 回聴くように。

"ビスケット" がネット配信された時に mora か何かで買ったのだけど、OS を入れ替えたりとかしたら聴けなくなりました。DRM に死を。つまりビスケットはいい曲です。

”きみとぼく” が素晴らしい。これだけでいい。だからシングルでもいい。どちらかと云えば強いて云えば紛れもなく桜井派です。

復帰 2 作目。"Stand by me" の方がよかった。つまり、前作とは違うことをしたわけで、それは真っ当なことであり、余裕があると云える。というか ”There will be love there” に対する ”冷たい花” じゃないのかこれは。

これだけ古い。2年前。この前観た「サマータイムマシン・ブルース」のエンドロールで流れていた "LCDD" という曲がよくて、それで部屋のレコード棚を漁ってみたら収録しているアルバムを発掘し、とてもうれしかったという、ただそれだけの話。

お久しぶり。"Swing In '07 'Bus Stop'" がいい曲だなって思った。

オルタナティブとかいう言葉が当たり前になってしまった今日において、陳腐化しない音と取り組み。新しいだけのものは要らなくて、ポップでカラフルでアグレッシブ、そして新しい。

年に2回のお楽しみ。コーネリさんの中目黒ラジオは元旦22時から。

年末にミステリ

ここしばらく苦戦していた「首無の如き祟るもの」を読了。今年のミステリ系ランキングで軒並み上位となっていたので、ではでは、と読んでみたところ、期待通りの三津田節。ホラー×ミステリのバランスは秀逸であるし、伏線から展開、仕上げととても上手くまとまっている。面白い。でも、ちょっとおなかいっぱい。作風は違うけど、麻耶雄嵩の「翼ある闇」を彷彿とさせる。いや全然似ていないけれども。なんちゃってじゃない新作の本格推理ものを読みたい方におすすめです。

ラブ年末

割とよく読んでいる演劇関係の人たちのブログが揃いも揃って公演真っ最中で、ああ年末ですな。と思う。年末は忙しないけど、忙しないのは嫌いではないので、年末は嫌いではない。あ、終わっちゃうのかな、これは。うん、たぶん終わっちゃうね。という焦燥と受容の感覚は、僕の割と根源的なものに近い。甘美で、少し悲しい。でも悪いことでは全然無い。単なる人為的な区切りでしかないけれど、区切りは何事にも必要なのです。

白熱電球が無くなるという話。理由はわかるけれど、白熱電球好きなんだよね。

年の瀬の浮かれ島

そういえば去年はチケットを取っていたのに出掛けるのが億劫で行かなかったんだよなあ、という浮かれ島の演劇イベント「お台場 SHOW-GEKI 城」に出掛ける。寒い。ものすごく寒い。とても渋谷から17分の場所とは思えない。全体的な荒涼たる風景と局所的な浮かれ具合の混合比率が、黄金比のように美しいと思うが、冬に来る場所ではない。いっそ島ごとドームにしてしまうのがよいのではないか。ないか、と提言してみたがどうでもいい。芝居である。ハイバイは、以前観たときは「うーん、ちょっと合わないかな」という感じだったのだけど、今日はよかった。70分という制限付きなのもよかったのかも知れない。作・演出の岩井秀人が劇中でも演出するというメタ的入れ子構造が在り来たりと云いつつ面白かった。そして岩井秀人、キレていた(よい意味で)。一気にファンになる。当初はこれだけのつもりだったのだけど、余勢を駆ってその次の上演だったブラジルも観ていくことにする。典型的なドタバタもので、久々にストレートな作品を観た感じ。よい。きっと好き嫌いが分かれるだろう。と思ったけど、そうでもないというか、こういうプロモーションの行き届いた、間口の広い芝居でふるい落とされた人は小劇場系は観なくなるのかも。そしてそれは勿体ないことだなあと思った。でも同時にそれは些細なことだし、知らなくても当然ながら害は全くないものだ。但し、そういうくだらないことに情熱をかけられるのが人の素晴らしいところだと思うし、その選択肢としてこういうものもありますよ、ということが幾分大切なことかも知れない。長くなってきたので、ほんの少しだけまじめに書いてみた。きっと読み飛ばされるだろう。むしろ推奨。そうそう、終幕の曲がサニーデイ・サービスだったのが同世代感。あと10年くらいしたときの同世代感は何で感じるのだろう。それはともかく、面白いと思うものをこれからも追い続けて行きたい。ということで、この年末はお台場に行くといいよ、という話でした。

ハイバイ「おねがい放課後」 (フジテレビマルチシアター)
作・演出:岩井秀人
出演:三浦俊輔、大久保亜美、師岡広明、岡田昌也、島林愛、白神美央、永井若葉、岩井秀人

ブラジル「センチメンタル☆草津」 (フジテレビマルチシアター)
作・演出:ブラジリィー・アン・山田
出演:辰巳智秋、西山聡、諌山幸治、中川智明、瀧川英次、こいけけいこ、大道寺梨乃、本井博之、友松栄、新井友香

[photo] 台場の空

都心では貴重な大きな空。というか都心ではない、という説もある。

傾きの理由

ナイロン100℃「わが闇」のマチネを観劇。例によって休憩有りの3時間超。初夏の「犬は鎖につなぐべからず」も笑いは控えめだったはずだけど、豊かな華やかさがあった。新作の今回はそれにも増しての温度低め、灯りも暗めの舞台。決して煌びやかではなく、必ずしも痛快だったり、愉快だったりするものでもない。じわっと滲み出て、鈍く輝く。素晴らしいと思った。

舞台上で行われるすべてにおいて、演劇のポテンシャルを身をもって体現したと思う。云うなれば演劇の底力。やればここまでできるということを、派手さで誤魔化さず、着実に誠実に取り組み、そして証明している。余計なことは考えずに観るのがよいと思う。東京は30日まで。平日あるいは当日券ならまだ機会有り。

ナイロン100℃「わが闇」 (本多劇場)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ、みのすけ、峯村リエ、三宅弘城、大倉孝二、松永玲子、長田奈麻、廣川三憲、喜安浩平、吉増裕士、皆戸麻衣/岡田義徳、坂井真紀、長谷川朝晴

恵比寿にて

久しぶりの人やそうでない人たちと語らう。もう少し時間があったらよかったのだけど、それはまたこんど。

転換する点

  • 今読んでいる本に難儀する。でも面白いので読む。
  • 終電かーとうんざりしていたら臨時増発で思いの外空いていてたじろぐ。座れるのか。
  • プリンタの繋がっていない Mac 上のセッション限りのウェブページをどうやって印刷しようかで苦戦する。
  • その他いろいろと思い考えることがある。晩ごはんのおかずとか。

街はイルミネーションとか云って

ちょっと前から東京タワーの展望台にへんてこなマークが出現している。なんだろって思いつつ放置していたのだけど、先ほど思い立って調べてみたらクリスマスに合わせたハートマークだそうな。ぺちゃんこなハートだこと。しかも 3 年前からやっているのか。へー。

先週末から始まったナイロン100℃ 久々の完全新作「わが闇」が軒並み高評価の模様。年末にして今年最高の作品に出会えるとしたらとてもうれしい。ちなみに現時点でのベスト 3 は「犬は鎖につなぐべからず」「最愛」「ゆらめき」。ついでに次点は「ゼブラ」「生きてるものはいないのか」「冬のユリゲラー」。なお、冬のユリゲラーを観た頃は低調だったようです。まあいろいろあります。

いちご電車

これいいね。乗りに行きたい。水戸岡さんだ。

サマータイムマシン・ブルース

傑作と誉れ高い「サマータイムマシン・ブルース」を観る。いやあ、これは面白い。あまりにオモシロイので人に薦めたい。そして嫌がられたい。いや嫌がられたくはないか。とりあえず、元ネタとなる舞台版の改訂版「サマータイムマシン・ブルース 2005」も観なくては。ホントは、うだるような夏の昼下がりにエアコンつけないで観るのがよいと思います。

映画「サマータイムマシン・ブルース」
監督:本広克行
原作・脚本:上田誠
出演:瑛太、上野樹里/与座嘉秋、川岡大次郎、ムロツヨシ、永野宗典、本多力、真木よう子/升毅、三上市朗、楠見薫、川下大洋/佐々木蔵之介

観劇と散策となだらかに

吉祥寺に向かうときは、急行を狙って先頭車両に乗っていくのが楽しい。低層の住宅街を縫って右に左に蛇行しながら、環状八号線をオーバーハング、神田川を横目にカントを付けながら井の頭公園を過ぎ、終点に到着するまでの10分ほどが小旅行的であり、日常からの少しばかりの乖離が楽しい。

なぜ当たり外れが多くて、決して安くはない芝居をわざわざ観るのかというと、その疑問そのものが理由だからだと思う。即ち、そういう不確かな出会いにどきどきするのではなかろうか。その意味で、メジャーな劇団には安心感はあるけれど、どきどき感は乏しい。もちろん、予想を上回るものを見せてくれれば文句はないし実際にそれを期待するしそれが叶えられれば惜しみない賞賛を贈る訳だけれど。今日は今月観る予定の芝居の中で最もマイナーな劇団。どきどきしながら初めて行く劇場まで歩く。

劇団としては初見ながらある程度は想像していたものがあり、それはその通りで艶めかしく、シンプルにねじ曲がった脚本は好みでよろしゅうございました。駅までの帰り道、武蔵野の空を見ながら歩いていたら、観劇というのは、普段あまり行かない場所に出向く格好の言い訳になるんだよね、と思って納得したりした。あと、33にもなってどきどきとか書きすぎだと思う。

シンクロ少女「オフィス♥ラブ」 (吉祥寺櫂スタジオ)
作・演出:佐藤友美
出演:岸野聡子、木村桐子、畠中慶彦、佐藤友美、浜田貴也

[photo] 武蔵野日暮れ前の空

恐怖画像 2007

以前、ダム穴の画像を取り上げたら、未だに高性能ホイホイの如くスパムさんが訪問してくるので、改めてその効果を検証してみようと思う。

これとかこれとか如何? 前者は恐怖。吸い込まれるがな。後者は怖いと云うよりカッコイイ。

# 画像が見られない場合は、下記URLをコピペで。
http://image02.webshots.com/2/0/72/92/43507292lDyXWG_fs.jpg

ロボットからオデコまで

これは観たい。辻川幸一郎×佐藤佐吉×小山田圭吾(コーネリさん)だなんて観ないわけにはいかない。でもしかしドコモだけだなんて。即刻DVD化を希望します。

カプセルの新譜。グラデーションを描くようにリリースのたびに色を変え、思えば遠くへ来たもんだ的立ち位置に立脚する。ここまで来るとカプセル名義である必要もない気がするが、その自由さが存在理由なのかも知れない。それと、菅野よう子かと思った。

楽曲よりも話題沸騰なPVを含めて、90年代電気の瑞々しさが清々しくて毒々しい。

菊地成孔ダブ・セクステット。まだ聴き始め。とりあえず、70年代デザインのジャケットは悪くないがオデコが広い。

音の充満

オーチャードホールにて菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール。鼻をすすりながら照れ笑いする風邪ひきの菊地氏は心なしか少しふくよか(笑)。幕間のタンクレディは大混雑で入手断念。初めてのオーチャードホールだったのだけど、コンサートホールってよいなって思った。音楽はね、それはそれはよかった。云うまでもなく。

ユラギ

「別れの後の静かな午後」を読了。読み終えて思ったのは「ただ、それだけ」。ただ、それだけのことなのに、ただ、それだけのことだから、それはとても愛おしい。大きな波はなく、緩やかな揺らぎの中で延々と続く時間を感じる、そんな小説。そしてその時間はずっとは続かない。

火星の倉庫

まるで会社勤めのような時間に会社を出て、年明けに向けたごにょごにょしたことなどを踏まえた長期的施策の一環で御苑近くの劇場にて観劇。演劇に限らず、映画や展示などはひとりで観に行くことが多いのだけど、本日は同行者あり。どんなものがよいかしら?ともの凄く気を遣う。気を遣うのだけど、それはそれで楽しいのでまあ産みの苦しみという奴だ(違)。ということでセレクトしたヨーロッパ企画は面白かった。コメディのクセしてテンションが上がりきらないところに技巧を感じる。単に調整中なのかも知れない。東京は9日までやっています。そのあと大阪。タイトルも秀逸。

ヨーロッパ企画「火星の倉庫」 (シアターサンモール)
作・演出:上田誠
出演:石田剛太、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、西村直子、本多力、松田暢子、山脇唯

ホルモー再び

部屋の灯りを変えたら視界がクリアに。

万城目学の「ホルモー六景」を読了。今年読んだ本の中では3番目に好きな「鴨川ホルモー」の続編。というか外伝。ホルモーの正統な続編だと思って読むと少しばかり肩すかしを喰う。その代わり、じんわりする。きらきらする。くやしい。そう来たか。ホルモーを取り巻く6つの風景。この新ホルモーは、ホルモーを源として新しい情景を切り出す。「ローマ風の休日」「長持の恋」が出色。

冬の紅葉

紅葉を訪ねて、おでんを食べる。冬の到来です。

[photo] 3色の紅葉

芝居を五反田で

五反田のキャッツシアターの裏の方にある倉庫のようなぐっと来る空間で猫田家を観劇。剥き出しの流し台とか、寒々しい階段とか、なにやら監禁などされそうな雰囲気にぞくり。ほう、ここがアトリエヘリコプターですか。それで肝心の内容はというと、近頃のコメディは巡り合わせが悪かったのだけど、今日はギリギリの間際の寸でで面白かった。基本的にテンションが高いのだけど、時折落ち着く感じがよかったのかも知れない。そして猫田さんがかわいい。

猫田家「ミーコのSFハチャメチャ大作戦 〜ベルンガ星人をやっつけろ!〜」 (アトリエヘリコプター)
作:佃典彦
演出:岩井秀人
出演:小熊ヒデジ、猫田直/安倍康二郎/坂口辰平

neon から infobar 2 にバトンタッチしました。