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振り返るつもりで翻る

大晦日なので今年を振り返ってみる。といってもあまりいろいろと考えたくないので、さくっと思い返す。今年は、たくさんの物事を成し、多くを得て、幾つかを失った一年だった。よかったのか悪かったのかはわからない。ひとつ思うのは、何とかしようと思えば、たいていのことは何とかなるもので、物事は思っている方向にしか流れないものだということ。但し、大局的に見れば、という注釈が付くだけ。

ということで、音楽と小説と芝居に明け暮れた今年の5本をそれぞれ書き出して、それで終わり。また来年。

まず、音楽篇。

ivy; / Q;indivi
文句のつけられないくらいクオリティが高い。高すぎて鼻に付くくらい高いので、もうおなかいっぱい。新しくなくても、面白くなくてもいいのだ。これはとてもよい音楽だから。

My Charm #11 / V.A.
テキスト+音楽の小冊子「My Charm」に収録。狙いが明確過ぎて嫌いな人は嫌いだろう。でも嫌いな人はたいてい同族嫌悪なのではないかねえ。ねえねえ。ヘーゼルナッツチョコレートの "Jenny's Discothequa" が出色。

Good Girls Don't! Neo / V.A.
女の子ポップの編集盤。こちらも嫌いな人は嫌いでしょう。というような予防線を張りたくなるくらいの偏り方が素敵。これは別に聴かなくてもいいです。こっちにもへなちょこの書き下ろしが入ってますが、壊れ加減がステキ。とくにへなちょこ押しというわけではありません。

Subsistence / Substance
5枚の中ではいちばんフツーでとくに書くことが思いつかない。でも言葉にすることはその価値とは無関係で、単に伝わるかどうかが問題なだけ。このレコードはよいレコードなので聴くとよいです。

01 > 01 (01 Less Than 01) / d.v.d
まずは聴いて観てみればよいと思う。いいなって思わなかったらごめんなさい。そういうこともあります。いいなって思ったら、よかったですね。これからしばらく楽しめます。

ついでに書くと、トクマルシューゴの「EXIT」とか、100sの「ALL!!!!!!」とか、クラムボンの「Musical」とか、電気グルーヴの「少年ヤング」とかもよかったなあと思っております、はい。少年ヤングは単体だとかなり強力。Movie Mix のラスト部分のキラキラした感じとかすごい。そして割合とミーハーなセレクトですね。

続いて、小説篇。

新釈 走れメロス 他四篇 / 森見登美彦
本当は「夜は短し歩けよ乙女」を挙げたかったのだけど、今年刊行された本に限定することにしたので、泣く泣く外す。セルフ縛り。一行目から最終行まで完璧な小説なんてそうそうないし、きっと来年もこれ以上の本には巡り会わないのではないかなあ、なんて思うと悲しくなってしまうじゃないか。ならないけど。全然全く関係ない情報として、装画の中村佑介氏がやっているネットラジオはとても面白いです。そしてここまで書いたのはすべて「夜は短し」の方だった。セルフ破り。「新釈」の方は普通に面白いから読むといいと思います。

有頂天家族 / 森見登美彦
同じ作家を2冊挙げるのはルール違反ではないかと審議 (セルフ) が入りましたが、無事事なきを得ました。この本のことは何度も書いているので、もう書くことはないです。狸の話です。家族愛です。メロドラマです。とても面白い本です。大切な人に買ってあげたいくらい面白い本です。でも「夜は短し」の方が上。

鹿男あをによし / 万城目学
こちらも「鴨川ホルモー」の方を挙げたかったのだけど、まあいいです。こちらも面白い。鹿の話です。タイトル読めばわかります。来年にはドラマ化もされるよ。

凶鳥の如き忌むもの / 三津田信三
ミステリはこれだけ。ミステリは読んだそばから内容を忘れてしまう私ですが、これは仕掛けが秀逸でめずらしく覚えています。実現可能性とかはどうでもよくて、そこに持っていくまでの支度と展開の鮮やかさが大切だと思っているので、その意味でよい作品だと思います。

クレィドゥ・ザ・スカイ / 森博嗣
スカイ・クロラシリーズ最終巻。不思議な作品で、最近はあまり人には薦めようとは思わないのだけど、思考の切れ味と映像の美しさ、そして潔さがすべてだと思います。来夏に映画化

全体として、エンターテイメント度の高い本が多くなったけど、小説なんて総じてエンタメ本なので問題ありません。本を読んで笑ったり、泣いたり、悩んだりするのはとても楽しいことだと思う。あと「作品」としてきちんと作られているかがポイント。

最後に、芝居篇。

わが闇 / ナイロン100℃
今年のベスト。次はとんでもなくくだらない芝居をして欲しい。次回公演は9月。

最愛 / 劇団宝船
小劇場系演劇として洗練され完成された作品だと観ながら思っていた。終わらなければいいのにと思った。そして、狭い舞台はこう使うのだという小劇場の神髄を見た。褒め過ぎなくらい大好きな劇団。次回公演は8月。

ゆらめき / ペンギンプルペイルパイルズ
複雑系低温会話劇。こういう芝居を沢山観たいと思う。次回公演は7月に三軒茶屋にて。

人間フィルハーモニー / マンションマンション
もう終わったので書くけれど、舞台に雨を降らし、水槽を仕込んで役者を泳がす、舞台美術先行の発想に拍手。そして、その発想を無理矢理ねじ込んだ脚本に拍手。この感覚は此処独特のもの。次回公演は未定。まあ気長に待っています。あと、どうでもいいけどこれのいい加減さにぐっと来る。

レミゼラブ・ル / 演劇キックプロデュース
気宇壮大で妄想爆発なオペレッタ。キーワードは歌と踊りとナンセンス。観た当初は期待が大きすぎて微妙な感じもしていたのだけど、時間が経つにつれてすごい作品だったなあと思う。再演なんてないだろうし、ぜひ DVD 化して欲しい。

芝居だけは再演でもしない限りは、もう観ることができないので、次回の公演予定を書いてみました。とはいえ次回もよいとは限らないし、同じような作品が繰り返されるのは本望ではないので、そこは難しいところ。そしてその難しいところが面白いところ。来年も面白いこと探しをしたいと思います。

「面白きことは良きことなり!」。

それではよいお年を。

comment

>来年も面白いこと探しをしたいと思います

来年も、たくさん面白いことを感じてくださいね。
あらためて、ゆっくり遊びにきます。
よいお年をおむかえください。

では!

natumi 07-12-31 Mon 01:23

ありがとうございます。
たくさん感じたいと思います。
今年もよい年になるといいですね!

kentas 08-01-02 Wed 00:46
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