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candylogue

July 2008September 2008

August 2008

ペガモ星人

てっきり原宿だと思っていたら下北沢だったことに前日気づく。危ない。しかるのち、駅前劇場にて芝居を観る。プロデュース公演なので役者は各劇団からの寄せ集めにして(個人的に)豪華。それでいて会場は小劇場というアンバランスさに期待が高まる。往々にして期待の高いものには落胆させられる傾向があるものだけど、良く、そして面白かった。で思ったのだけど役者としての岩井秀人がやはり素晴らしい。作演としても好きだけど、役者・岩井秀人をもっと観たい。

折り込みチラシを見ていたら、10月のハイバイ(岩井秀人主宰)がオムニバスなのは知っていたけれど、2公演に別れての開催であることを初めて知り、計画変更を余儀なくされる。仕方がないのでアフタートークもあるので初日に行ってみようかしら。あと11月は五反田団。

「ペガモ星人の襲来」 (駅前劇場)
作:後藤ひろひと
演出:関秀人
出演:大内厚雄、吉岡毅志、小椋あずき、有川マコト、柿丸美智恵、岩井秀人、瀧川英次、町田カナ、森啓一郞、後藤飛鳥、森下亮、板倉チヒロ、黒岩三佳/赤星昇一郎/関秀人

昇降機探訪

ギャラリールデコの入っているビルヂングのエレベータはなかなかに趣深く、レトロを通り越し今にも落下しそうな勢いのあるとても良い筺でなので一度は乗りに行くのがよい。が、ただの物見遊山のノリで乗りに行くのは迷惑なので止めましょう。前言撤回。

シンクロ少女「バクダンジュース」 (ギャラリールデコ)
作・演出:名嘉友美
出演:楓ありす、宮川公平、佐山智広、桑原聖、加藤淳之介

美女と竹林

[photo] 美女と竹林

「美女と竹林」を読了。小説宝石に連載されていたエッセイの単行本化。ただし騙されてはいけない。初っ端からエッセイとは思えない三人称の文体にたじろぎ、そのままフィクションとノンフィクションの狭間を彷徨いながら、竹林伐採、思い出阿呆話、ラブロマンス、果ては経営哲学と目まぐるしく姿を変えながら読者に迫り来る、ということはなく、ただただオモチロイことだけを追求した壮大なる空虚随筆に脱力して乾杯する。モリミー初見の人にはあまり勧めないけれど(最初に読むならより相応しい本がある)、この自由さが何より愛おしいほど面白い。森博嗣の水柿君シリーズとちょっと似ている気もする。

three cheers for nobility

タイのフリッパーズ・カバー盤を聴いたり、難儀していた「熊を放つ」を読んだりしていたら、夏はいつの間にか終わっていたんだよ。というようなことはなく、計画的に夏は終わり、秋が始まるのは世の常、世の掟。このまま潔く終わってくれたら格好いい夏だったよ、2008年は。と記憶に刻まれるかもしれないそんな夏の終わりに、コーヒーミルク・クレイジー。

秋雨の観劇

三軒茶屋にてイデビアン・クルーを初観劇。うーん、素晴らしい。フレームだけのセットと途轍もなく広がりのある空間で繰り広げられる舞踏。和装ダンスに始まり、意外にも笑いありの芝居仕立てなことや、司会役の八嶋さんを交えた井手さん、安藤さんのポストトークがセット解体の中で進められたことを含めてとても満足。カーテンコールはトリプル。

その後、渋谷経由で新宿に移動して、劇団宝船のソワレ。宝船は大好きな劇団なのでとても期待していたせいか、冒頭のいやに浮ついた芝居が、狙いとはいえ微妙に思えてそわそわしてしまったものの、それ以降は流石に面白い。男女関係における機微というか新井さんの脚本は相変わらず上手い。そして高木さんの弾け方がすごかった。最近、ここまで弾けた役どころはなかった気がするけど、久々に観たらやはりすごい。アクシデントでセットを踏み外したのも含めて飛んでいた。来夏はひとり芝居をするようなのでそれも楽しみ(脚本・演出もブルースカイ+福原充則と豪華)。宝船の次回公演は来秋。来年、芝居を観なくなっても宝船だけは観に行きたい。

イデビアン・クルー「排気口」 (世田谷パブリックシアター)
振付:井手茂太
出演:井手茂太、安藤洋子、東さくら、金子あい、斉藤美音子、菅尾なぎさ、中尾留美子、依田朋子、小山達也、中村達哉、佐藤亮介、原田悠、松之木天辺

劇団宝船「愛される覚えはない」 (シアタートップス)
作・演出:新井友香
出演:山中崇、山田麻衣子、ブルースカイ、中村たかし、加藤雅人、中島徹、斉藤麻耶、國武綾、新井友香、高木珠里/坂田聡

気温の低下による夏の忘却

東池袋のあうるすぽっとにてマチネ観劇。新しいきれいな劇場でゆったりと。
確か春先にチケットを取っていたので、ずいぶん待たされた感じがするけど、高まる期待に肩すかしを食らわすような、飄々とした力の抜けた舞台でとても良かった。実にヨーロッパ企画らしくてうれしい。くだらなくてドタバタで、でも安心して観ていられる「間」がちょうど心地いい。肘をついて眺めながらニタニタするような、そういう気持ち良さ。月曜日までやっています。

ヨーロッパ企画「あんなに優しかったゴーレム」 (あうるすぽっと)
作・演出:上田誠
出演:石田剛太、酒井善史、諏訪雅、角田貴志、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、西村直子、本多力

そのあと、要町とか東新宿とかにゆらゆらと向かったのち、友人夫妻宅にて五輪応援会ならぬ残念会を開催。そんなに飲んでいないのにすぐ眠くなってしまうのは歳なのかしらん。あと、突如として寒くなってとてもうれしい。

wald9 / theater5

バルト9 22:25のスカイ・クロラを観る。2回目なので、細部に注目。最初の時も思ったけれど、原作との相違は思ったほど気にならず、これはこれでよく良くできていると思う。ベクトルや演出は異なるけれど、根元は一緒。もう一回読み返そうかな、と思っているところ。
空戦シーンと音響は必見、必聴。ヲタク映画の宿命か、まもなく上映終了となりそうな雲行きなので、スクリーンで観ておきたい人はお早めに。

映画「スカイ・クロラ」
監督:押井守
脚本:伊藤ちひろ
音楽:川井憲次
原作:森博嗣

本の杜で

[photo] 天狗の森

「いくらページをめくっても、登美彦氏登美彦氏登美彦氏登美彦氏登美彦氏・・・出てくるのは登美彦氏ばかりである。そんなふうに出しゃばってきて、何をするのかと思えば竹を刈る。『そうか竹を刈るのかそれでどうする?』と思って油断していると、本当に竹しか刈らない。ここで『おいおいマジかよ竹を刈るだけか』と思う人間は甘いのである。ついには竹を刈りさえしなくなる。埋め合わせに蘊蓄を語りだしてもあとが続かない。感動実話かと思えば感動しない、しかも実話ですらない。山もなければ谷もない。驚愕の展開も、荒唐無稽な風呂敷畳みも、アッと驚くオチもない。大団円は捏造だ。せめて実益があるかと思えばそれもない。いったいおまえは何者だ!!」 (この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ)

モリミー最新刊。連載は読んでいなかったのでまったくの想像ですが、無益なテキストが溢れている感じで俄に期待が高まります。無益な娯楽作文ほどリラックスできて幸福な読み物はありません。能ある鷹は爪を隠す。有益そうでいてその実有益なものより、無益さを装った有益さの方が何倍も面白いのです。無益だと思ったら思った通りに無益だったというオチもまた示唆に富んでいて含蓄のある有益なものだということも言えなくはありません。適当に書きました。いや買いますよ、読みますよ。

驟雨と買いもの

新宿でサンダルやらエネループやらを買ったのち、歩いて帰ろうと思ったら、ぽつぽつと落ちてきていた雨粒がいよいよもって本降りに。傘のない中での生暖かくて大粒の雨は嫌いではないのだけれど、さすがに残距離があり過ぎ、仕方なく至近の駅に退避。新宿に戻るのも癪なので、ホームで小説でも読みながらゆっくりと笹塚へ向う。すると早くも止みかけていたので、さっさと電車を捨てて散歩を再開。路地をくねくねと通り、途中で西瓜とバターとミネラルウォーターを買って家に帰り着く。

[photo] 太平洋

面倒かしらんと思っていたらそうでもなさそうだったのでMTを4.2にする。あと、mt-search.cgiが高負荷過ぎるよキミ、と怒られたので後ろ向きに対処すべく、検索ページを閉じる。MTの夏、日本の夏。

コンバージョン

もはや観劇とならんでチケット取りが日課のようになってしまったのですが、夏の観劇祭りが終われば、自然と落ち着くと思いきや、秋は秋でいろいろあって、冬は冬でいろいろあるという、見通しの甘すぎる結果におののいております。漢字で書くと「戦く」だなんて初めて知りました。いや昔は知っていたかも知れませんが、それすらも忘れました。忘れるって便利ですね。思った通りに忘れられないのが不便ですが、それもまた一興。閑話休題。あまりにも予定が多くなってしまったので、制限しようと思うものの、何かのためにとせっせと個人情報をばらまいたおかげで、先行予約の案内状が山のように押し寄せ、先行と言われるとつい申し込んでしまうという、素晴らしいコンバージョン率を叩き出しています。そんな訳でお得な情報があればぜひ僕宛に送ってみるといいと思います。9月と11月は予定が埋まり始めているのでご注意ください。というか僕に注意してください。10月はナイロン、12月はオーチャードホール行くくらいでまだ余裕があります。時間が欲しい。

蝉と花火と

花火でも観にぶらりと出掛ける、のではなく、今宵は日比谷に出掛けて音楽に浸る。蝉と花火の音を背景にして、次第に陽が落ちていく公園の中で、2つの音楽が聴けて幸せ。憂鬱と躍動、あるいは、終演間近の小雨と終演後の大雨なんて、さもありなんな構図はさておいて、アンコールの菊地成孔×スカパラと会場中の笑顔がすべてを物語る、とてもハッピーでピースフルなイベントでした。

「野蛮人の夜会」 (日比谷野外音楽堂)
出演:菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール、東京スカパラダイスオーケストラ

今も昔も

先日、暑い中を歩いていて思いがけずとんかつが食べたくなったので、とんかつ屋でとんかつを食べた。まるい断面にソースは多め。黙々と食べて、熱いお茶を飲んで店を出たら、近所のカレー屋の容赦ない香りに早くも誘われてみたり。このように夏負けなどによる食欲不振というものには今も昔も無縁のようである。

夏と海

[photo] 江ノ島

夏ではなくても海は年中変わらずそこに在るのになぜ人は夏に海に行くのだろうか。などという面倒くさいことは差し置いて、夏といえば海、という短絡的思考を最高速度で推し進めて、海に行ってはしゃいだり、黄昏れたりするといいと思います。楽しいよ、夏の海。

と書いたそばから前言を翻すようで忍びないが、今年の夏はまだ一度も海に行っていないし、出掛ける予定もない。さらにいえば掲出の写真は今年の写真でもなければ夏でもない。

その代わりに飽きもせずに芝居を観に今日も出掛ける。芝居と書いたが今日はコント。靖国通りを延々と歩いて、新宿の街から抜け出していく感じはなかなかに夏っぽくて良い。どこが夏っぽいのかは各自考えていただくとして、夏休みの都心は人が少なくて寂寞感漂うところが実に夏らしい。とすぐさま答えを書く感じが少し新しい気がしたのだけどそうでもないと思い直す。コントは面白かった。思った通りの面白さ。しょぼ面白い。今年の夏は芝居漬け。海なんて行ってる時間はないのである。

muro式「幾」 (シアターブラッツ)
脚本:内田けんじ、ますもとたくや、ヨーロッパ企画、ムロツヨシ
出演:本多力、永野宗典、ムロツヨシ

青山から新宿

青山にて双数姉妹の「サナギネ」を観る。2002年の再演。舞台を半分に仕切って同時進行する幼生サイドと成体サイドの2つの芝居が後半に融合する。幼生サイドで観たのだけど、融合時の向こうサイドの話の解釈にやや難儀したものの、仕掛けも話も好みで面白い。あと浅田さんはかわいい。

暑いのに、疲れているのに、何となく表参道から明治通りを新宿まで歩く。久しぶりにタワレコ詣でをするも、疲労のせいか、興味が薄れているせいか、あまりピンと来るものは見つからず。買おうかどうか迷っていた相対性理論を折角なので買う。何が折角なのかは聞かないでいただきたい。LOVEずっきゅん。

巨大化して帰ってきたピカデリー内にオープンしていたMUJIに寄ったりしているうちに時間になったので、クロムモリブデンの「血が出て幸せ」を観る。すごく良かった。アグレッシブでスタイリッシュ。この方向性の芝居をこれまでいくつか観た気がするけれど、面白い反面、いつも同居していた空回りしている感がほとんどなく、完成の領域に。いやまだ完成はしていないけど、完成しても困るけど、とにかくとても良い感じ。なので11月の次回公演も迷わず予約。楽しみ。

双数姉妹「サナギネ」 (青山円形劇場)
作・演出:小池竹見
出演:<幼生サイド>浅田よりこ、いけだしん、井上貴子、大倉マヤ、五味祐司、宮田慎一郎、熊懐大介、河野直樹、辻沢綾香、佐藤拓之/<成体サイド>今林久弥、神農幸、吉田麻起子、中村靖、青戸昭憲、辻沢綾香、田中桂子、苅部園子、小林至

クロムモリブデン「血が出て幸せ」 (シアタートップス)
作・演出:青木秀樹
出演:森下亮、金沢涼恵、板倉チヒロ、奥田ワレタ、木村美月、久保貫太郎、渡邉とかげ、板橋薔薇之介、伊東沙保