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アゴラに行くといいよ

ことしは観劇日記は書いてなかったのだけど、久しぶりに駒場に出掛けて観た芝居がとても面白かったので書いておく。いまのところ今年イチ(あんまり観てないけど)。こんどのナイロンや本谷有希子は観に行かないつもりなのだけど、これは観ておいて良かったなあ、というデキ。いや比べる対象が違うでしょうが、僕の中ではフラットです。蘊蓄はさておいて目の前で役者が演じていること、その面白さが大切で愛おしい人は観に行くといいと思います。これまでのハイバイやらデスロックやら五反田団のエッセンスがうまく詰め込まれていて、でもぎゅうぎゅうな感じでもなく、隙だらけな風を装ってちゃんと持て成してくれるでしょう。岩井秀人作品。

青年団リンク 口語で古典「武蔵小金井四谷怪談」 (こまばアゴラ劇場)
同時上演:「落語 男の旅 大阪編」
作・演出:岩井秀人
出演:荻野友里、端田新菜、石橋亜希子、山内健司、古屋隆太、猪股俊明

2009年の観劇記録

2009年に観た芝居リスト。2008年の54本から24本に計画的に半減。そんな中でも予定通り、サンプルとイキウメと柿喰う客を観ることができたり、面白い芝居に出会えてとてもよかった。どれも思い出深いけど、イキウメの「賽の河原で踊りまくる亡霊」(イキウメ短篇集)、高木珠里のひとり芝居、五反田団の「生きてるものか」、庭劇団ペニノの「太陽と下着の見える町」はもう一度観たい。

東京月光魔曲

2009年最後の観劇はシアターコクーン。キャストが個人的にとても素敵だったので今年最後に選んでみた。ケラリーノ・サンドロヴィッチのプロデュース公演は、内容自体に過剰な期待は抱いていないので、目当ての役者中心に芝居を楽しんでみた。ミステリー仕立ての脚本も悪くなかった。満腹になるでもなく、肩すかしをされるでもなく、最後の観劇に相応しい適度な充足感をもって会場をあとにできてとてもよかった。とてもよかったんだけど、そのあとの用事で目当ての電車に乗り遅れ、追い掛ける電車が踏切横断で立ち往生して、さらに先行電車が故障で運転見合わせという三重苦に遭遇したのには参った。面白かったけど。

Bunkamura20周年記念企画「東京月光魔曲」 (シアターコクーン)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:瑛太、松雪泰子、橋本さとし、大倉孝二、犬山イヌコ、大鷹明良、長谷川朝晴、西原亜希、林和義、長田奈麻、赤堀雅秋、市川訓睦、吉本菜穂子、植木夏十、岩井秀人、長谷川寧、桜乃まゆこ、嶌村緒里江、森加織、吉沢響子、渡邊夏樹、伊藤蘭、山崎一、ユースケ・サンタマリア

五反田団の傑作

東京芸術劇場に行く前に銀座のアップルストアに寄ってTime Capsuleを買う。そのまま有楽町線で池袋に向かって五反田団を観劇。同時公演の「生きてるものはいないのか」とウラオモテみたいな作品で、「生きているもの〜」は以前観たので今回はスキップ、新作の「生きてるものか」を観る。久しぶりに観た五反田団はとても面白かった。今年イチかもしれない。ふだんよりメジャーな劇場だしフェスティバル/トーキョー参加作品でもあるので、五反田団が受け入れられるかなあ、と他人事ながら気にしていたのだけど、まったくの杞憂でしっかり受け入れられていた。いつもの脱力した笑いもちゃんとあって楽しい。ラストもいい。もう一度観たい。ハイバイといいご贔屓な劇団が有名になっていくのはとてもうれしいことだ。チケット取れないくらいになったら困るけど。

五反田団「生きてるものか」 (東京芸術劇場)
作・演出:前田司郎
出演: 飯田一期、石澤彩美、久保亜津子、佐藤誠、島田桃依、菅原直樹、瀬尾遠子、飛谷映里、野津あおい、枡野浩一、前田司郎

朝焼けサンセットとヘアカットさん

前回のウワサを聞いてどうしても観てみたかった岡崎藝術座の朝公演を観に朝から駒場に出掛ける。ものすごく眠い。アゴラに9時って会社より早い。で、始まると冒頭から不穏な雰囲気で、普通にはいかない感じが観客席にも伝わってきて、「来たな」というか「やっぱり」というか、まあそうだよね、という空気が充満してざわざわする。この辺は経緯を知っているひとはにやにやと楽しめるからいいとして、そうではないひとはどういう気持ちなんだろうか。その後のことはまだ公演中なので書かない。個人的にはこういうのはとても好きなので不満はない。24日も朝公演があるので興味のあるひとはどうぞ。ところで朝公演は朝ごはん付きなのだけど、朝からあれはヘビーでした。で、本編も観るので、14時にまたアゴラに向かってヘアカットさんを観る。ある意味これが岡崎初見。へー岡崎ってこうなんだ、という新鮮な思いで観る。古いものに価値があるように、それを乗り越えていく新しいものにも価値がある。価値がないものもある。なにが優れているかということはおいておいて、その価値らしきものに触れる、あるいは、価値かも知れないと思うこと自体に、その瞬間において価値があるのだと思う。ダンスや音楽というジャンルでは括れない、体と声を空間的に使った舞台は挑戦的でとても興味がわいた。と同時に脚本はそれほど目新しくはないように思えて少し退屈だったかも知れない。ただ、体調的に眠すぎた、というのもあると思うので、また次回も観たいと思う。

岡崎藝術座「朝焼けサンセット」 (こまばアゴラ劇場)
作・演出:神里雄大
出演:内田慈、武谷公雄、折原アキラ、酒井和哉、坊薗初菜、兵藤公美

岡崎藝術座「ヘアカットさん」 (こまばアゴラ劇場)
作・演出:神里雄大
出演:内田慈、武谷公雄、折原アキラ、酒井和哉、坊薗初菜

秋、ナイロン、植木夏十

ナイロン秋公演のマチネを下北沢で観る。複数の話を入り乱れさせて、尚かつ、それを敢えて巧くひとつに収束させずにゴチャゴチャさせる、という脚本・演出もそうだし、中堅若手主体でドタバタやるというのもナイロンらしくなくて新鮮。面白かった。でもこれをナイロンで観なくてもいいかな、という思いはあるかも。あと例によって、植木夏十レポート。前回よりもさらに良くなっていてすごくいい。安定していてまったく不安がない。とくに人形劇のシーンは相当なものだった。さらにもっと重要な役どころで観てみたい。

ケラさん繋がりでいうと(植木夏十繋がりでもある)、年末の「東京月光魔曲」が楽しみ。岩井秀人も出るし。コクーン、あんまり好きじゃないけど観に行く。

ナイロン100℃「世田谷カフカ」 (本多劇場)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:三宅弘城、村岡希美、植木夏十、長田奈麻、廣川三憲、新谷真弓、安澤千草、藤田秀世、皆戸麻衣、喜安浩平、吉増裕士/杉山薫、眼鏡太郎、廻飛雄、柚木幹斗/猪岐英人、水野顕子、菊地明香、白石遥、野部友視、田村健太郎、斉木茉奈、田仲祐希、伊与顕二、森田完/中村靖目、横町慶子

柿喰う客

三軒茶屋で柿喰う客を初体験。柿喰う客はずっと前から気にはなっていたけど、タイミングとかまあいろいろあって観に行くことができなかったので、満を持しての観劇。勢いがあってまだ若い劇団らしい、という曖昧な予備知識を持っていたので、合わないかも知れないなあ、というある種の精神的逃げ道も用意して望んだところ、初めの方はやっぱりね、、、という感じ。けれど、テンションだけじゃないんだな、というのが見えてきた頃合いから次第に引き込まれていき、懐の深さを気のせいかも知れないけれど感じることができた。アフタートークによると、これまでの公演よりは平たく言って真面目な作品だったらしいけど、少なくとも今回の公演はとてもよかったし、また観たい劇団リストに追加しとかないとな、と思いながら、電車に乗って帰りました。

柿喰う客「悪趣味」 (シアタートラム)
作・演出:中屋敷法仁
出演:七味まゆ味、コロ、玉置玲央、深谷由梨香、村上誠基、本郷剛史、高木エルム、中屋敷法仁/梨澤慧以子、國重直也、片桐はづき、須貝英、齋藤陽介、野元準也、出来本泰史、高見靖二/佐野功、浅見臣樹、永島敬三、佐賀モトキ、伊藤淳二、川口聡、瀬尾卓也、柳沢尚美、熊谷有芳/渡邊安理

CASTAYA再び

昨年の悪夢再び、を体験しにアゴラに行く。ただ、今回は内容非公開ながらもまたきっと何か企んでいるのだろう、という予見があるので、その意味では既にあのときとは違う。内容は高野しのぶさんのところが詳しいのでそれに譲る、というか手抜きをするとして、得難い体験をした、というそのことだけで満足した。面白かったかと聞かれると、うーん、という感じなんだけど、そういうことを期待するものではないだろうという、諦めみたいなものがあるので、とくに気にしない。もちろんこれは僕自身の内部処理の話なので、金返せ、的なことを思う人がいるのはそれはそれで全然構わない。構わないというか、それは僕とは関係のないことなので構わないのだけど。いろいろ考えさせられる演劇でした。考えされられる演劇がよいというわけではないけどね。

CASTAYA project「Are You Experienced?」 (駒場アゴラ劇場)
作・演出:Enric Castaya & Experience
出演:非公開

はじめての街まで

1回だけ電車を乗り継いではじめての街とはじめての会場でイデビアン・クルーを観る。去年は世田谷パブリックシアターだったけれど、今回は体育館。天井が白と黒で塗り分けられていて、たくさんまわっているサーキュレータもきっちり白と黒に塗られていたのがなんだか格好よかった。今回はお屋敷の住人たちが織りなす人間模様っていうのが基本設定で、あとは好き勝手にアレンジされているようで細かい背景やらねらいはよくわからない。というかそういうことはあまり気にしないでふわふわぁと眺めていた。ステージと観客との距離が近いこともあって台詞や表情を利用した演出がいつもより多かったかな。面白いか面白くないかというと面白かった。しばらくお休みということで、その意味でも観られてよかった。25日まで西巣鴨にて。

イデビアン・クルー「挑発スタア」 (にしすがも創造舎)
振付・演出:井手茂太
出演:東さくら、金子あい、川村奈実、斉藤美音子、菅尾なぎさ、中尾留美子、依田朋子、宮下今日子、小山達也、佐藤亮介、中村達哉、原田悠、松之木天辺、井手茂太

本谷有希子と宵山万華鏡

本多劇場で本谷有希子を観る。あら、面白いじゃないの。とくに最近のナイロンには出演していない松永さんが好演。暑い中、観に来た甲斐があった。

劇団、本谷有希子「来来来来来」 (本多劇場)
作・演出:本谷有希子
出演:りょう、佐津川愛美、松永玲子、羽鳥名美子、吉本菜穗子、木野花

往き帰りなどに「宵山万華鏡」も読了。作者の類型によると今作は次女にあたり、全体としてはふわふわほんわか系であるが、その中では腐れ系度合いの高い「宵山劇場」の章が最も好み。ただ「夜は短し歩けよ乙女」のような全篇通じての躍動感はなく、むしろ静寂に包まれたきらびやかさを感じる。実際に行ったことはないけれど、「宵山」の華やかさと懐かしさと、ほんのちょっとの怖さみたいなものを純粋培養したような作品。決して突飛なことはしていないのだけど、うまいなあ、と思った。

五反田で怪談

五反田で怪談。怪談なのだけどそこは五反田団、というか前田司郎なので、適度なぐだぐだ感の中で進む。怖い話よりも失笑を楽しみに行って、ちゃんと失笑できる。安心して失笑。でももうちょっと怖くてもよかったかな。

「五反田怪団2009」 (アトリエヘリコプター)
作・演出:前田司郎
出演:荻野友里、坂口辰平、桜町元、立蔵葉子、天明瑠理子、坊薗初菜、前田司郎、松田弘子、吉田悠軌

一日遅れの感想を

ところできのう観た高木珠里のひとり芝居は圧巻だった。高木珠里という女優が持つポテンシャルを手加減なしで発散して、あまりの純度に胸焼けするようなそんな芝居。ストーリー的には純愛とナンセンス。あるいはナンセンスと純愛。違うように書いているが意味は同じだ。リトルモア地下はロケーションも空間も素敵で好きな劇場。劇場じゃないが。

ヨーロッパ企画は面白いか面白くないかだと面白かったけど、いつものヨーロッパ企画からしたら面白くなかった。新しいことをしようとしてうまく着地できなかった、というよりうまく着地させようとして高くジャンプできなかったようなそんな感じ。好きだけど。

円形と地下

青山でヨーロッパ企画を観て、横浜で買い物をして、原宿で高木珠里を観て、帰る。
いろいろ往復した気がするけど楽しかった。この写真はいい写真だなあ。と思ったら梅佳代さん。

ヨーロッパ企画「ボス・イン・ザ・スカイ」 (青山円形劇場)
作・演出:上田誠
出演:石田剛太、酒井善史、諏訪雅、角田貴志、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、西村直子、本多力、山脇唯

高木珠里ひとり芝居「一人オリンピック〜千の仮面をもつ女」 (リトルモア地下)
作・演出:福原充則、ブルースカイ
出演:高木珠里

夏ハイバイ

雨が少しだけ降る中、駒場のアゴラでハイバイを観る。うーむ。とか唸ったり考えたりしながら観る。多重に入り乱れて反復してリミックス的でカオスで、ある意味ハイバイ史上最も演劇的だったのではないかと思ったりした(ハイバイの芝居をすべて観ている訳ではないけれどそう思ったのでそう書く)。ひと言で言うとらしくない。あるいは快快的(岩井さんは快快的な試みを一度ちゃんとやってみたかったんじゃないか)。しかも理解するのにある種の苦労を要する芝居だ。そして同時に、ハイバイ攻めてるなあ。と思った。バランスとか狙い、とかではなくやりたいことを自分の器のなかで昇華させて絶妙の下手さ加減で勝負している。それに攻めているとは言ってもハイバイ一流のサービスはそこここに仕掛けられていたし、最後にはやっぱりハイバイいいな。という清々しい思いで魅入らされていた。あと蛇足ながら、今日のアフターアクトで、上手に座ってアクトを観ながら真剣に笑っていた岩井秀人を観られたので満足。そのあと電車に乗って帰る。雨は止んで初夏の少し蒸し暑い感じ。

舞城王太郎の「煙か土か食い物」と菊地成孔の「スペインの宇宙食」(ともに文庫版)を読了。

ハイバイ「リサイクルショップ『KOBITO』」 (こまばアゴラ劇場)
作・演出:岩井秀人
出演:金子岳憲、永井若葉、坂口辰平、岩井秀人/有川マコト、岩瀬亮、斉藤じゅんこ、小熊ヒデジ

コンビニと羊について

今年は本ばかり読んでいて、去年あれほど観た芝居の回数はめっきりと減る。ぐっと減る。ただ、減らすつもりでいたので予定通り。興味がなくなったのではなくて、単にバランスの問題。解放と抑制。来月はハイバイとヨーロッパ企画と高木珠里を観に行く予定。厳選100%。ハイバイと言えば、このあいだNHKでやっていたショートドラマが良かった。去年の公演作品の再演、というかテレビ化なのだけど、渋谷がテーマなのに全然関係なくてどうするのかなあと思っていたら、最終カットでハチ公(しかもニセモノ)が映ってて笑う。いいぞ、岩井秀人。役者・岩井秀人をHDで観られて満足。快快もあいかわらず快快だった。ところで、装丁がいまいちだと思う1Q84はまだ少し取っておき、ほとぼりが醒めてから読むとして、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を読了。うんうん。やっと読めて満足。

関数ドミノ

赤坂でイキウメを観る。昨年から都合3回目。いままででいちばんシリアスだった気もするし、ちょっと当てがはずれた感じもあるのだけれど、その分、新しい面も見られた気もする。曖昧だけど、曖昧なままの方がいいこともあるということで。よくわからないけど。ただ、なんにせよ、ドライでシュールでちょっと邪悪なところは、イキウメだなあと感じられ、楽しく帰りましたとさ。

イキウメ「関数ドミノ」 (赤坂レッドシアター)
作・演出:前川知大
出演:浜田信也、緒方健児、大久保綾乃、盛隆二、森下創、古河耕史、ともさと衣、窪田道聡、安井順平、岩本幸子

神様とその他の変種

本多劇場でナイロン100℃ 第33回公演を観劇。なぜか本多劇場ではいちばん前かいちばん後ろで見る機会が多いのだけど、今日は真ん中の端っこ。いずれにしても「辺」であることに変わりはない。

今回の公演は、これまでに比べればずっと少人数(でも11人)で、これまでに比べればちょっとだけ短め(でも3時間)だったりする。そういうことと関係するのかもしれないけれど、ここ最近の大作的な傾向からすると、普段着のこぢんまりとした芝居になっていると思う。とくに悪い意味ではなくて、とても馴染みやすくわかりやすい内容。シリアスさとコミカルさがこれまでと違う配合で仕掛けられているような気がした。傑作かと言われるとそうは思わないけれど、いままでのナイロンの中で3時間がいちばん短く感じられた良作だと思う。

それと、植木夏十がどんどんすごくなっていると思う。主役級に配した芝居を観てみたい。

ナイロン100℃「神様とその他の変種」 (本多劇場)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ、みのすけ、峯村リエ、大倉孝二、廣川三憲、長田奈麻、藤田秀世、植木夏十/水野美紀、山内圭哉、山崎一

ナンセンス劇

スズナリでナンセンスを観る。2年前、シアターアプルでの変態ロリコンナンセンス劇以来のブルースカイ作・演出公演。もうそれだけで観に行かざるを得ない。時代に取り残されて、観客を取り残して、進むようで進まない、天然記念物のようなナンセンスに乾杯。公演も終わったので、劇中での合唱練習風景にリンク。

ダックスーププロデュース「この世界から消える魔球」 (ザ・スズナリ)
作・演出:ブルースカイ
出演:池谷のぶえ、粕谷吉洋、喜安浩平、小村裕次郎、髙田郁恵、原金太郎、松浦羽伽子、三浦俊輔、安澤千草、吉増裕士

斜め舞台とまどろみ

池袋の東京芸術劇場で、フェスティバル/トーキョー参加作品の「火の顔」を観る。サンプルの松井周演出、ハイバイの岩井秀人出演、という関係性が観劇の決め手。で、舞台美術が素敵。シンプルなんだけど、とても雰囲気があって美しい。あと岩井秀人のアレはやったもの勝ちということだろうか。いつかやると思ったけど、ここでか、という意外性はあったかも知れない。トータルで悪くなかったのだけど、ひとつマイナスがあるとすれば、僕が眠すぎた、という点に尽きる。

「火の顔」 (東京芸術劇場 小ホール)
作:マリウス・フォン・マイエンブルグ
演出:松井周
出演:猪股俊明、大崎由利子、野津あおい、菅原直樹、岩井秀人

越谷で落語

陽が落ちる前に会社を出て、地下鉄で押上に向かい、乗り換えて県境を越えて新越谷まで50分。今年最初の落語は、立川談志と桂三枝という不思議で珍妙で貴重で、ミーハー受けする組み合わせに誘われての埼玉遠征。落語に僅かながらに慣れてきたこともあってか、余裕を持って望んで、余裕を持って楽しむ。ただ、会場がどかーんと広かったせいもあるけど、談志が一層弱々しく感じられたのがほんの少し悲しい。肝心の噺は、談志が「やかん」で、三枝がケータイにまつわる親子の噺「メルチュウ一家」。「やかん」はテレビも含めて最近よく触れているせいか、少し食傷気味(ちょっとずつ違うのを見つけるのが楽しいけどね)。比して、三枝のは良かった。面白かった。うまい。落語とは即興、というかライブなんだな、という思いを胸に満足して空腹の中、南へと帰る。

「立川談志・桂三枝 二人会」 (サンシティ越谷市民ホール)
出演:立川談修「宮戸川」、桂三枝「メルチュウ一家」、立川談志「やかん」